母のために食事を作る

　土曜日は一週間の仕事の疲労でずぶ濡れになって重くなった心と体を引きずり、母のところに行ってきました。正直、朝に電話をするのさえ精神的にきつかったですが、何とか電話し、お気に入りのお弁当を二つ購入し、スーパーでもやしと豆腐、キムチ鍋の素を買い込み、母の住む賃貸マンションに向かいました。

　買ってきた食材で、簡単なキムチスープを作りました。本当に簡単なスープでしたが、体があったまり、お弁当だけとは違って豊かな食卓となりました。

　思えば、母には料理を作ってもらったことはあっても、食事を作ってあげたことはほとんどありませんでした。色々あって、世帯が別になってからは、両親と食事をしたことも数えるほどしかありません。特に父が亡くなってからは、母もまともに料理を作らなくなり、家に行っても、大体、買ってきたお弁当を一緒に食べて、本当にありあわせの、母が一人暮らしで最低限の栄養を取るための、料理と言うよりも、栄養を取るために食材をいくつか煮込んだもの、そんな感じです。

　今回の僕の作った食事は、手料理とはとても言えないものですが、やはりこうして一品、ありあわせでも作った食事があるだけでだいぶ違います。今後は、簡単な食事も一緒に作り、母と二人で食卓を囲み、気持ちを通い合わせていきたいと思います。