何故に悪夢?

 本来は睡眠導入剤を服用することで、2、3時間は汚染されることのない1回目の目覚めまでの安眠が約束されるはずであった。しかし今回は1回目の睡眠の最終盤で自転車置き場の暗がりに連れていかれ、そこで撃ち殺されそうになる夢をみた。目覚めれば午前0時ジャストで、2時間も寝ていない。もう一度、服用しようとも考えた。一応、処方箋上で認められているのは2錠であり、もう1錠を飲むことは可能だからだ。とはいえ、多少ふらつきがあって睡眠導入剤の効能は切れていないとみられ、何か別な要素でたたき起こされたとしか思えない。

 その日の出来事が夢に投影されるものだが、職場に行く、日中は区役所や法務局で手続きをする、夜は母や弟、従兄とやりとりするなど、一つ一つ思い返した。ストレスになることがあったのは事実だが、いずれも積み残すようなことはしていない。その場である程度解決し、その先の道筋も当面は明るいものが広がっている。積み残しが心に残っていると、その残滓が夢で発酵して後味悪い夢を見ることがある。2年まえの傷口は半ば凍土に閉じ込めて、だいぶ小さくはなっているが完治はしていない。根の部分が消えないので、日常生活に常時侵襲してくるような力はないものの、無防備な睡眠中にはしみ出してくる、そのために睡眠導入剤が必要。それが効かなかった。服用した後にしばらく起きていたことで、薬の初動のはたらきを弱めさせ、心を十分水面下に沈みこませることができなかったということだろう。今後はきちんと休み、朝に作業を回すようにしたい。

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