若いころは師を求め、毎週のように講演を聞きに行っていた時期があり、結婚してからも月1回のペースで話を聞きにいっていました。その時は、講師が話をした内容を正確に書き留めることに力を注いでおり、とはいえ思ったように書き留められず、何か聞いた気分になって、心を上滑りしてしまっていたように思います。今日は久しぶりに、一日かけて講演を聞くことができました。今日の聞き方は、ただ講師の話した内容をメモするだけでなく、自分がそれをどう受け止めているのか、正直な思いを書くようにしましたし、そこから派生した思いを書くようにしました。例えば正しいことを知ったならば、それをただ自分の知識として蓄えるだけでなく、人に伝えることに心を砕き、多くの人と正しい事柄について共有するという話があれば、それはビジネスにおいても、人に伝えることで自分だけでなく周りの人や縁のある人も得をする手法を志向するべきで、自分の中に囲い込むことでしか利得を得られないことは手を出さない、相乗効果のある、自利利他の精神で人とモノのつながりを拡大していこうという文脈で捉えました。閉じた世界はすぐに枯渇しますので、新しいものが流れ込み、古き良きものは新天地を目指す、そういう懐の深い、集まり散じる湖水になりたいと、書き込みました。それまでは二度と見返すことのなかった講演メモも、人に見せるには至らないものの、自分で見返す価値のあるメモになりました。あらゆる機縁を自分の発想の泉とする、こういうのを目指していたんですよね。
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