乗り遅れても 

 最近はIT系の試験を受験するために勉強しているが、過去20年前にこの分野に触れていた時代から、基本となる技術に大きな変化はないと感じる一方で、本来は5年前、10年前に理解しておくべき、ブランク期間中に積みあがった新たな知識や技術も相当数あると感じる。こうした知識を初心者として今さら理解することに抵抗感はあるが、そこを超えなければ、その他大勢の文系素人マネジメント層として、こうしたIT知識や技術に知悉して使いこなす外部人材の御説を拝聴するだけの存在になるか、ITなどをマネジメント層として理解する必要はないと強がりを言う無学者になるしかない。

 それでは、これからマネジメント層として推し進めるべき、組織内の文系人材に対する理系素養を武装することの重要性に関する話をしても、それを自分から聞いた後進は、そうは言ってもあんたはやってないだろう、所詮は口だけの人だと聞き流してしまうことと思う。また、自身も決まりきった先達のロールモデルをなぞろうともがき、ロールモデルの序列に組み込まれて組織の中だけを見ている存在になるか、そこから外れてロールモデルの上位のおこぼれを預かり、組織の中で「イケてない」存在として、組織の都合に翻弄されながら残りの組織人生活を過ごしていくしかない。

 こういう既存の選択肢から逃れるために、僕はこの組織、この業界においては、まだまだブルーオーシャンになっている分野に飛び込み、先行しようと決意した。ただ、この決断には常に不安がつきまとう。現状でうまくいっていない各方面のボトルネックをどこまで解消、改善できるのかは確信を持てないでいるし、過大な期待値と、完全な無知、我が組織の後進性への偏見に包囲された中で、どこまで早く、実現可能な打ち出しの抽斗を充実させられるか、何をどうすれば良質な情報ネットワークを自分中心に構築できるか、とにかく不安なこと、わからないことだらけだが、先手を打って賭けに出たい。その第一歩が10月2日にかかっている。

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