今年は同時多発テロから20年、初の日朝首脳会談から19年、といったニュースが流れている。僕にとって2001年から2002年というのは、その後の人生を大きく変えた出来事の集中している2年間なので、その歳月と、その後の変化を考えると、非常に感慨深い。その当時、僕が抱いていた19年後、20年後というのは、実に漠然としており、自分が何となくまだ生きているだろうな、ぐらいしか考えていなかった。その頃は環境の変化への対応でそれなりに必死であり、組織の中でもまだまだ自分がどういうキャリアパスを描くのか見えていなかったことから、20年後のような先のことは考えている余裕がなく、そこまでの長いスパンでビジョンも持っていなかったし、組織がある程度のステップアップを用意してくれたことから、その必要性も感じていなかった。それに、人生そのものについては、大学時代に大目標を持っていたこともあり、それを自分の生きていく中軸に据えれば、あとの生き方のことについては、その時々で考えればよいという程度に考えてもいた。
今になってみると、当時は人生の大目標たるものに、それなりにエネルギーを費やしていたにせよ、生き方の部分でも同じように長いスパンのビジョンを持つことに努力すれば、早い段階で自分の強みを磨くための工程表を持てたのかもしれないが、そうした中でも最低限の積み上げは、われ知らず行ってきたことで、その後の15年あまりの風に任せた航行を経て、嵐の中での遭難、その後の生還、そうした経験を生かしての再出発ができたと思う。今はかなりのスピードでOODAを繰り返しており、それによりいずれは目の前にある断崖を跳躍できると思う。ただ、この間で知り合い、既に亡くなった方も何人かいることを考えると、今、生きていることの幸せをかみしめ、人生を先送りにすることなく、日々過ごしていきたい。
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