組織人としてある程度の年数を経過し、今の立ち位置ではこれ以上のポジションを望めないということがわかったときには、自分の強みを自覚し、場合によっては錆びついた強みを磨き直し、アピールしていくことが大事だと思う。もちろん、その強みは組織において何らかのニーズに応えたものであり、できれば、その強みの競争相手は少ない方が良い。ゼロベースから強みを作るというのは、振り出しのころであればできると思うが、階段をのぼってきて、踊り場のような限られたスペースで丸ごと服を着替えるようなもので、目立つし多くの人の通行の邪魔になるので難しい。これまでの職場で、ふつうに仕事に向き合って、その職場での数年間なりで一定の成長を遂げているのであれば、そこには必ず強みがあるはずだと思う。
僕が、僕自身の次世代戦略の要として考えている業務は、組織の業務の本流というわけではないが、今の時代に求められるスキルであり、しかも若手でなく、ミドルクラス以上によりニーズがあるのに、人材育成には力を入れてきていないので、外部から人を呼んできて凌ぐしかないという状況にある。過去に業務経験があるので、あとは現状で一定程度のテクニカルな素養があることを示せばよい。あとは、ここ十数年の中核業務をマッチングすることで、素養との掛け算により他の人が比肩できない強みを持つことができる。テクニカルな部分は追い追い武装強化していく必要があるし、最初にものを動かすのは大変であるが、動きはじめて、大きな流れを作り出せば、さまざまなニーズに応えることになり、属人的になる。属人的にして、そこで骨を埋める覚悟を示せば、いろんなものは集まってくる。一番大事なのは情報で、情報力の差で、周囲を圧倒できる。半年では難しいが、一年あれば内部において存在感を示せると思うし、二年あれば外部も巻き込むことができる。このことをコミットメントすることで、自分も奮い立たせ、そして自分の望むところへの道筋をより確かなものにできる。恐れはない。ただ楽しい、そう思うところを歩みたい。
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