フローのちからの大切さ

 今年、小学校を卒業した小学6年生は、少し前から、いつもより長めの春休みに入り、中学校入学に向けて準備をしているところだと思います。例年であれば、そうした休みを利用して遠くへ家族で旅行するという家庭もあったでしょうが、今年はコロナの感染が収束しておらず、一都三県で緊急事態宣言が解除されたとはいえ、大手を振って出かけられるような状況でもなく、家にいることが多いのではないでしょうか。

 当然、中学校への進学に向けて、あらかじめ勉強をしておくというお子さんもそれなりにいるのではないかと思います。今は小学校でも英語をやってますが、それはどちらかといえば慣れる程度で、本格的にやるのは中学からですし、数学も算数と違って、日常、目には見えない平方根とか負の数が出てきますので、抽象的になってきて、一度わからなくなると差がついてしまいます。授業のペースも早くなりますし、5月とか遅くとも6月には中間テストがあって、自分の学力のどの辺にあるのか見せつけられることになります。

 特に中高一貫校に入学する場合、小学校までとは授業のスピードが全然違いますので、春休みにある程度貯金をためておき、幸先の良いスタートダッシュをしたいと考えるのは、子供自身も、親も、同様だと思います。

 ただ、貯金というのは、有るように見えても使う時はあっという間になくなります。全くないと困るわけですが、日々の授業のスピードにまずはついていくことが最優先で、そのスピードに慣れて、安定軌道に乗ることに、全力を傾注すべきだと思います。いろいろな教材とか、中間テストを見据えてテスト対策をという塾とか通信講座もありますが、日々の授業をきちんと消化してから、余裕があればそうした学習に手を出せばよいと思います。いずれは、頭一つ抜けるためには、授業の理解を安定軌道に乗せて、そうした上積みの努力も必要だと思いますが、ストックの力は儚いものであり、フローの力を手に入れるよう、自分の子供にもアドバイスしているところです。

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